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顕著な価値

著者: ソース: 更新:2019-04-26

環境価値

石林地質公園は珠江流域の水源エリアに位置し、石林県ダムエリア都市や町の水源地であり、滇中カルスト高原植生及び現地固有種の構成要素である。地質公園の設立は、典型的な地質地形景観と遺跡の保護利用を水源林・地帯性植生・固有種の保護・復旧と有効に融合させ、地域生態環境の回復と生態再建に重要な役割を果たすだろう。

経済的価値

石林観光業開発が始まって以来、チケット収入だけで累計4億元を超えている。1990s末、石林観光業の年間総収入は3億元を超え、全県年間総生産の20%以上を占めており、石林観光業は石林県の主導産業になって、五千以上の直接雇用機会を提供していた。現在年間300百万人以上の観光客を接待できる能力を誇る石林観光業は、昆明市観光業市場シェアの15%以上を占めている。石林観光業はカルスト山地の伝統的な資源利用方式を変え、カルスト土地の経済的負担を軽減し、地域経済構造の調整と産業構造の調整に重要な役割を果たしている。

科学的価値

①石林地質公園は石林専門用語の発祥地であり、他のどのカルスト専門用語よりも早い。これは溶食痕跡系列の特殊なタイプで、ミクロ溶食形態からメゾ溶食形態までを一体化している。②石林のカルスト形態は複雑で、種類が多様で、発育期間が長く、発達系列が完全で、多期にわたる多様な古代環境の発達類型と形態残留を揃えており、石林カルストの発育と保存メカニズムを研究する代表的な場所の一つである。③中国(湖南洛塔、四川興文など)と世界の他の剣状石林カルスト(マダガスカルTsingy厳正自然保護区、パプアニューギニアKai jende山地、マレーシア・サラワクのMulu高山剣状石林カルスト、カナダNahanni国立公園の迷宮カルスト(または巨大岩溝地)、オーストラリア墓碑石(tombstone、Snowy mountain national park、Niw sourth Walles),龍牙(dragon teeth、ニューサウスウェールズBeusgonja洞窟群自然保護区)、尖棱石砂漠(西オーストラリアPerth北部のNamburg国立公園)、及び塔状石林(tower-pinnacle、オーストラリア北部Tindall平原)と塔状カルスト(オーストラリア西部石灰岩地帯、the limestone Ranges of Western Australia)地中海沿岸地域(スペイン、フランス、イタリア、スロベニア、レバノンど)の石林カルストと類石林カルスト(比較すればわかるように、石林地質公園の石林カルストは、形態が複雑で、種類が多様で、発育の歴史が長く、多様な古代環境を経験したため、その保存と発達メカニズムが独特で、それらに区別されている。石林カルストは他のカルスト地形と密接に関連しながら、地域の地質地形の変遷にも関わっている(二畳紀前期の海退、二畳紀後期の区域性玄武岩の噴出、惑星気候帯の古内陸旱ばつ区、内陸湖の変遷、高原の上昇、川の発達と地形の亀裂、地下水系の変遷など)各期の石林カルストの空間的共存と分離は複雑で独特な発達保存メカニズムに由来し、このメカニズムを反映する各種の地質遺跡は石林地質公園内で完全に保存されている。④石林地質公園には、滇中カルスト高原の原生植物の特徴を反映した植生群落が保留されているため、種の現地保護地の一つにすることができる。

上述した石林地質公園の特性は国内外の人々から普遍的な賛同を得ている。中国科学院院士、ユネスコと国際地質科学連合が助成した国際地質比較計画IGCP299プロジェクト「地質、気候、水文とカルスト形成」(1990-1994)国際ワーキンググループ主席、著名なカルスト専門家の袁道先氏は「IGCP299の成果から見れば、特有なカルスト形態の組合せで世界に名を知られている路南石林は、溶食性割れ目、石柱、地上溶食痕及び土層下溶食痕から構成されている。路南石林はその独特な地質・気候・水文条件、すなわち、水平産状の硬い二畳系石岩、新生代以来の大幅な上昇方向の傾斜運動、湿っぽい亜熱帯気候、旧第三系紅層の被覆と次第なる剥食及びこれによって生じた有利な水文条件、また最後の氷河期の大陸氷河における侵食を受けないことによって、深く切られたような溶食性割れ目、高くて大きい石柱、壮観な地上溶食痕と多彩な土層下溶食痕が形成され、路南石林は世界で独特なカルスト景観になった。世界の他の地域で発生した石林カルスト形態は、岩質の柔らかさ(東南アジア、中米州、オーストラリア南部)、または必要な地殻上昇の不足(メキシコユカタン半島、オーストラリア南部)、または降雨量の不足(干ばつ地域や半乾燥地域のカルストなど)または最後の氷河期における大陸氷河の侵食が原因で、溶食溝の発達期間が短く(イギリスのヨークシャー、カナダ南東部)、そのような形態は路南石林の壮観には及べない。一部の地域は、路南より高い降雨量があるため、より高くて先端がより尖っている溶食痕が発達しているが、そのほかの形の組み合わせがない(例えば、マレーシア、パプアニューギニアのカルスト)。従って、路南石林は世界でも鮮明な特色があって、非常に高い鑑賞観光価値があると同時に、教育と科学研究価値も高い(地球の変化やカルスト形成メカニズム研究など)」(1995年7月)。

有名なカルスト専門家のFord. D & Williams P.(1989)は、世界各地の剣状石林について論述する時、中国雲南の石林が最も有名な剣状カルスト(the most celebrated pinnacle karst of the this type is the ‘Stone Forest’in Yunnan, China.)とだと思われている。

国際洞窟学連合の元会長のトリムメル博士(Huber Trimmel、オーストリア)は、「路南石林は熱帯、亜熱帯条件のもとに発達したカルスト景観を表しているが、(世界)他の地域の石林カルストとはかなり違う。路南石林は一定の地質と古代地理条件、特定の地形、気候と古代気候条件の融合でり、これらの条件は典型的で特徴的な岩層との相互作用が完璧ほどの結果に達した。したがって、「Shilin」(石林)という言葉は、科学的出版物において、記述的な用語として認められ、参照されている」と述べました。

国際洞窟学連合のジェームス博士(Dr Julia M. James、オーストラリア)は、「(路南)石林の美しさは紅土と緑の植生に引き立てられているなかで、溶食作用によって形成された奇異な形と様々な灰色調の石柱、剣峰の組み合わせである。石林は複雑な地質歴史を経験し、段階的進化の証拠を示している世界で大規模に発達する剣状、柱状カルストの地区…。石林は様々な大型と小型の剣状溶食べ痕を展示している…。石林は微生物及び高等植物と石灰岩の相互作用を見事に反映しており、浅地溶食痕の形成過程において生物作用が重要な役割を果たしていることを表明する…。高大な剣蜂は、溶食痕発達の極端な形式であり、その形態の多様性は複雑な進化の結果であり、似たような形式はマレーシアのムル、フィリピンのパラワン及びバーニューギニアとマダガスカルにも発達しているが、その時代が新しく進化の歴史が簡単であるため(これらの)形態が単調である。

イギリスのカルスト学者ウォルサム(Tony Waltham)博士は「間違いなく(路南)石林は普通ではない地形価値を持っている。石林は中国のカルストの中では独特である。石林は赤道島嶼高山の簡単な剣状カルストと違って、世界の他の地域にある単体で残余な剣状カルストとも違い、(路南)それほど大きくない地域で異なった段階、異なった風格の石林カルストが発達して、しかも時代のはっきりした地層の序列があることによって、その地形の進化過程が探求できる…。路南石林はカルスト地形の重要な代表であり、現在進行中の溶食過程を示している」と評価した。

アメリカ環境地形学者のミシェル・ダイ(Michael Day)博士はコメントの中でこのように述べた。「(路南)石林は各地形における傑出した剣状カルストの異なる形態を総合的に反映しており、この景観の成因の進化を表している。石林は科学研究、審美と科学普及のために良好な機会を提供している。」

中国科学院、国家計画委員会地理研究所研究員、中国地理学会カルスト専門委員会主任の宋林華氏は、「路南石林は独特なカルスト景観であり、その進化の歴史は複雑で、地質構造、気候、水文、地形、土壌と生物など、多要素による複合作用の結果を反映している。石林は雲南東部平坦な高原にあり、土層下溶食作用によって作られ、土壌侵食作用によって露出され、そおして降水溶食によって改造された特殊な剣状カルスト地形景観であり、サラワク、パプアニューギニア、パラワン及びマダガスカルの石林カルストとは違っている」と思われている。

フランスカルスト協会会長のサロモン(J.N.Salomon)博士、ニュージーランドのカルスト学者ウィリアムズ(P.W.Williams)博士とカナダのカルスト地形学者フォード(D.C.Ford)博士は世界遺産の基準を参照して、共同で以下のように考えている:

路南石林の科学上の顕著な特徴は

(1)世界の他の地域の石林と比べて、路南石林は二畳紀前期からの多段階の複雑な進化歴史は比類がない。これは路南石林の著しい(最も独特なのかもしれない)地質的・地形的意義である。

(2)世界範囲において、路南石林類型の典型的な代表は、塔状、丸い古城状、露出型の剣状石林がある。そのため、路南地域はすべての石林カルスト(sensu Lato)の典型的な類型を網羅している。路南は刀のみねが高く険しい形をする剣状石林(Shilin/tsingy)カルストを何種類か産出する唯一の場所である。このような露出型の石芽は土層下と浸透型植生風化の典型的な例であり、また何千年の人類活動の影響による効果を表している。これは路南石林の意義をいっそう際立たせている。

路南石林のその他の著顕な特徴:

(3)世界には幾つかの単一類型の石林地はフランスMontpellier-Le-Vieuxの古城状石林のような便利な交通条件があるが、路南石林の観光施設と交通条件は他の典型的な剣状石林カルスト地より素晴い。

(4)路南石林は雲南少数民族の生活文化と密接に関係している。

(5)路南石林の美学吸引力がとても強く、これは路南石林の観光誘致としての効果によって実証されている。長い間、路南石林の人を佳境に入らせる多様な魅力と静かな環境は、芸術家に賛美されている。これによって、路南石林の魅力がいっそう強くなっている。数々の湖は石林に美しい景色を加えている。奥深く綺麗な水面に映る多種多彩な石柱や古城状の山斜面と谷の景観の遠景、公園内には選ばれた人工植生、多種の自然景観、少数民族の素朴な伝統的耕作方式が融合し、路南石林の魅力を強めている。これは他の石林にないものである。

社会的価値

石林地質公园の美しさは豊富多彩で、その美の形式も多様である。石林カルストの美もあれば、他のカルストの美もあり、各種類のカルスト組み合わせもあれば、カルスト地形・土壌・植生の調和の美もあり、自然美もあれば、人文美もあり、更に自然と人文の調和の美もある。

人類学上の価値

石林地区にはサニ、阿細、黒イなどのイ族の支系が多くの住んでいる。彼らの言語文字、文学作品は中国少数民族文化の重要な構成要素であり、早くから国内外の学者によって注意されている。石林地域の新旧石器遺跡、青銅器遺跡は、人類活動場所の選定及び雲南地方文化と中原文化などの交流を探求することに対して一定の価値がある。完全に保存されているイ族の集落地、生活習慣などはイ族の文化淵源の研究に役割を果たしている。

教育科学普及の価値

石林地質公園特有の完全な石林カルスト地形系列、カルスト洞窟地形、地質史跡、植生群落系列、民俗風情、民族文化などは、その便利な交通条件と完璧な開発管理のもとで、何千万の国内外の観光者を引きつけた。そのなかに、普通の民衆、青少年もいれば、有名な科学者、社会活動家や政治家もいる。石林地質公園に含まれている地球の変遷、地質地形の形成過程、カルスト地域特有の生態系特性、人間と地球が調和する資源利用モデルなどの科学管理知識と経験は、石林観光と考察などの活動を通じて伝播されている。この面において、現在発見され開発されたすべての石林カルスト類保護区や公園の中で、石林地質公園は唯一無二である。これは石林の教育科学普及の価値を示している。

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