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専門家の評価

著者: ソース: 更新:2019-04-26

ソセール博士の評価

——国内外トップクラスのカルスト専門家が雲南石林に対する評価

1992年私とベン・ルーカスがここを訪れてから、今回再びまた遠いところから来るまで、貴方様がやったことは本当に素晴らしい。私に深い印象を残した。おめでとう。

——IUCN国際自然保護連合

世界自然遺産専門家 ソセール博士

スミス の評価

——国内外トップクラスのカルスト専門家が雲南石林に対する評価

雲南石林は本物の神話のようなところで、、特に石林を保護し管理する現地イ族の主人に感謝する。

——IUCN国際自然保護連合

洞窟とカルスト協会会長 スミス

エーダーの評価

——国内外トップクラスのカルスト専門家が雲南石林に対する評価

美しい石林を見て、ベートーベンの素晴らしい交響楽を聞いているようで、石林は素晴らしい音楽のように全世界の人々に紹介できる。

——ユネスコの地学部主任

世界的に有名なドイツ地質学者 エーダー博士

コムの評価

——国内外トップクラスのカルスト専門家が雲南石林に対する評価

雲南石林は限られたエリア内に全世界のカルスト地形の内容を反映している。世界一番のカルスト地形景観地域の一つである。

——ユネスコ世界地質公園専門家チームのメンバー

マレーシア国立大学教授 コム博士

袁道先の評価

——国内外トップクラスのカルスト専門家が雲南石林に対する評価

「雲南石林は特有なカルスト形態の組合せで世界に名を知られている……世界で独特なカルスト景観となっている。世界の他の地域に現れた石林に類似するカルスト形態はいずれも雲南石林の壮観さに及べない。一部の地域は、路南より高い降雨量があるため、より高くて先端がより尖っている溶食痕が発達しているが、そのほかの形の組み合わせがない(例えば、マレーシア、パプアニューギニアのカルスト)。従って、路南石林は世界でも鮮明な特色があって、非常に高い鑑賞観光価値があると同時に、教育と科学研究価値も高い。……」

——国際権威的なカルスト地質専門家、国家科学院院院士 袁道先

ミシェル・ダイの評価

——国内外トップクラスのカルスト専門家が雲南石林に対する評価

雲南石林は各地形における傑出した剣状カルストの異なる形態を総合的に反映しており、この景観の成因の進化を表している。科学研究、審美と科学普及のために良好な機会を提供している。

——アメリカ環境地形学者 ミシェル・ダイ博士

ウィリアムズの評価

——国内外トップクラスのカルスト専門家が雲南石林に対する評価

世界の他の地域の石林と比べて、雲南石林は二畳紀前期からの多段階の複雑な進化歴史は比類がない。これは路南石林の著しい地質的・地形的意義である。世界範囲において、雲南石林類型の典型的な代表は、塔状、丸い古城状、露出型の剣状石林があり、また刀のみねが高く険しい形をする剣状石林カルストを何種類か産出する唯一の場所であるため、美学的価値と研究価値が非常に高くい。これは路南石林の意義をいっそう際立たせている。

——フランスカルスト協会会長サロモン博士、ニュージーランドカルスト学者ウィリアムズ博士

カナダカルスト学者フォード博士

M・ダイの評価

M・ダイ(MACHAEL DAY。美国ウィスコンシン大学):私は大石林、小石林、乃古石林と清水塘石林はユネスコ世界自然遺産候補地に値することを十分に信じている。総じて言えば、これらは剣状カルストの典型的な例証を提示している。これらは地域地形におけるカルスト地形の一連の成因と発達過程を示し、科学研究、美学観賞と公共教育などに対してすばらしい機会を提供している。

これらの計り知れないほど貴重な資源を管理するのは人々にとっての重要な挑戦であると信じている。私が強調したいのは、総合管理計画の制定は絶対に重要で、観光、職業教育、発展と環境保護を調和させるために、あらゆる可能性を尽くし、路南石林に対する人為的な影響を最小に縮小し、石林を自然な状態に保つべきである。石林の中の大石林は観光に一番適しているが、清水塘石林は観光に適していない。観光業を発展させるのは観光より多くの問題を解決できる。観光客と原住民に持続的で優良な環境を絶えずに提供する道を探し出さなけれなばならない。世界遺産の登録に成功することは、石林の新しい歴史の始まりを示すものであるため、石林について入念に研究・評価しなければならない。

J・ジェームスの評価

J・ジェームズ(JULIA JAMES、オーストラリアシドニー大学):……私は観光地として開発されている地域、すなわち大石林、小石林、乃古石林、及び観光地として未開発の清水塘石林を考察した。オーストラリアや石林に類似するカルスト地域を数多く視察していたため、路南石林について、様々な意義を全面的にコメントすることができる。

路南石林は成功を収めた観光地としてとても重要である。現在、年間観光客数は百万人に達している。観光地として開発することは、地方経済にとっては相当な価値がある。石林はその天下奇観の名声で圧倒的多数の観光客を引き付けている。大石林、小石林と乃古石林の優美な湖は石灰石の岩柱と剣状カルストと融合している。石灰岩は豊富な外部形態に溶食され、様々な灰色になり、紅土と緑の植生を背景に引き立てられている。これらの特徴は既に十分に開発されている。観光客の安全と快適のために建設した階段、観光道路とその他の施設は、石林景区の様々な大型溶痕形態、湖、滝、洞窟などの景観と融合している。また、すべてのマイクロ溶食痕の典型的形態が路南石林の範囲内で見られる。350平方キロメートルの路南石林は今まで世界最大の剣状カルスト地区である。石林は複雑な地質的歴史を持ち、その発展段階はいずれも世界遺産登録を申請するエリア内に展示されている。石林は微生物、藻類、高等植物と石灰岩の相互作用を見事に解釈している。このようにして、生物活動は石林における様々な形態の形成に重要な役割を果たしていると結論づけることができる。高大な剣蜂は、溶食痕発達の極端な形式である。形成された様々な形態類型は、その複雑な進化のなかの一系列である。似たような形態は似たような形態はマレーシアのムーア、フィリピンのパラワン及びバーニューギニアのKaijende山地、マダガスカルの井割とオーストラリアの智拉哥などでも見つけている。前の四つの地域の剣形カルストは、その時代が新しく進化の歴史がそれほど複雑ではないるため、形が比較的に簡単であるが智拉哥の剣状カルストは歴史がよっぽど古いが、ごく小規模のカルストだけが道南石林に似ています。路南石林に類似するのは極小規模のカルスト残存しかない。路南石林のように広範な基礎研究が施されたカルスト地域は他にない。これは石林が中国と国際栄誉を獲得できる大きな特徴である。路南石林の範囲内のすべての場所は出入りしやすい。路南石林の管理は長期的な科学研究成果に基づいて行われたと言うべきだろう。路南石林で突っ込んだ研究を行う潜在力は無限である。大石林で建設されるカルスト研究センターはすべてのカルスト科学者の歓迎と支持を受けるだろう。すべての観光客、小中学生と大学生にカルスト発達過程を教えるには、路南石林は東南アジアで一番理想的な場所である。現在、路南石林の管理局は既に多くの観光客教育施設を建設している。ここに生息するイ族の人々が創造した路南石林に関する文化活動は歴史が長い。幸い、イ族の人々は喜んで観光客と石林の美しさと文化を共有したいと思っている。彼らは世界自然遺産登録の申請を強く支持していることがよく分かる。路南石林地形は世界で最も複雑な剣状カルストとして、すでに多くの科学論文と教材書で例を引いて証されている。私の個人的な意見では、それと似たような地形特徴と区別するために、名詞「石林」(ShI Lin)は国際カルスト界に採用されるべきである。そのため、路南石林はカルストの発達過程におけるこのような形態の参照地となるべきである。

H・トリムメルの評価

H・トリムメル(HUBERT TRIMMELオーストリア洞穴学研究所)路南石林は熱帯、亜熱帯条件のもとに発達したカルスト景観を表しているが、類似の石林が発達するそのほかのカルストと違って、路南石林は、独特な地質と古代地理的要因を組み合わせている(特殊な地形、気候と古代気候環境を含む)。上記の要素が相互作用した結果、これらの極めて高品質の特殊な岩石形態が形成された。また、名詞「石林」(STONE FOREST)は科学文献にも応用され、石林に類似する地形を表す専門用語となっている。世界自然遺産登録を申請する路南地区は出入りが非常に便利で、観光施設が良く管理されている。また、自然状態に近い辺鄙な保護区と様々な科学研究ができる地域が含まれている。石林は観光地で科学研究を行うことが極めて重要であると示している。我々は石林という特殊なカルスト地形の進化に素晴らしい印象を残した。石林は一級の世界自然遺産の登録基準に合致していると確信している。

T・ウォルサム

T・ウォルサム(TONY WALTHEM イギリスノッティンガム・トレント大学)今回の会議では路南石林地形の価値について総合的に評価し、野外調査では路南の三つの主要石林の特殊品質が確認された。石林は純石灰岩に発達する最も高くて鋭い剣状カルストの主要地区であり、若くて高低差が激しい絶壁地形であり、これらの組み合わせがはっきりと進化系列を形成している。乃古石林は白雲質石灰岩を切削して形成された様々な剣状形態であり、乃古の下には、出入りできる洞窟が発達している。清水塘石林は観光活動が行われていないため、研究するかいがあるところである。路南石林は特殊な品質と特殊な価値を持つ群体であるに違いない。それらは、石灰岩に形成された溶食速度と溶食作用過程に影響を与える、気候によって決められた溶食形態系譜を表す大型端末である。剣状カルスト石林は熱帯風化作用の産物であり、氷河環境に形成された石灰岩の岸辺土地のような露出した平らな地面とは異なっている。石林は現在進行中の最も活発で最も影響力のある溶食過程を示しており、これは壮観な地面を確かに創造している。それらはまた、化学風化において形成された対照物、すなわち、土層下溶食作用(滑らかな石牙と滑らかな溶食痕を創造)と大気における溶食作用(鋭い刃のような剣状カルストと脊椎状の溶食痕を創造)の産物を示している。本物の石林は中国のカルスト地形にとって唯一無二である。石林は赤道島嶼高山で発達する簡単なカルスト、世界の他の地域にある単体で残余な剣状カルスト、マダガスカル井割カルスト脊椎状溶食痕と溶食廊下とは異なる。路南には中国最高の石林がある。小範囲で様々な発展段階と種類の石林がある。大石林は簡単で壮観な例である。

袁道先の評価

袁道先(中国科学院院士):ユネスコと国際地質科学連合が助成した国際地質比較計画IGCP299プロジェクト「地質、気候、水文とカルスト形成」(1990-1994)は、トルコ、中国、ロシア、オーストラリア、アメリカ、イラン、カナダ、イギリスなど八ヶ国のカルスト地形を現地で比較した。また、日本、ユーゴスラビア、タイ、ハンガリー、ルーマニア、メキシコ、キューバなどの国は、このプロジェクトに44箇所の比較地点の資料を提供した。

IGCP299の成果から見れば、特有なカルスト形態の組合せで世界に名を知られている路南石林は、溶食性割れ目、石柱、地上溶食痕及び土層下溶食痕から構成されている。路南石林はその独特な地質・気候・水文条件、すなわち、水平産状の硬い二畳紀石岩、新生代以来の大幅な上昇方向の傾斜運動、湿っぽい亜熱帯気候、旧第三紀紅層の被覆と次第なる剥食及びこれによって生じた有利な水文条件、また最後の氷河期の大陸氷河における侵食を受けないことによって、深く切られたような溶食性割れ目、高くて大きい石柱、壮観な地上溶食痕と多彩な土層下溶食痕が形成され、路南石林は世界で独特なカルスト景観になった。世界の他の地域で発生した石林カルスト形態は、岩質の柔らかさ(東南アジア、中米州、オーストラリア南部)、または必要な地殻上昇の不足(メキシコユカタン半島、オーストラリア南部)、または降雨量の不足(干ばつ地域や半乾燥地域のカルストなど)または最後の氷河期における大陸氷河の侵食が原因で、溶食溝の発達期間が短く(イギリスのヨークシャー、カナダ南東部)、そのような形態は路南石林の壮観には及べない。一部の地域は、路南より高い降雨量があるため、より高くて先端がより尖っている溶食痕が発達しているが、そのほかの形の組み合わせがない(例えば、マレーシア、パプアニューギニアのカルスト)。従って、路南石林は世界でも鮮明な特色があって、非常に高い鑑賞観光価値があると同時に、教育と科学研究価値も高く、(地球の変化やカルスト形成メカニズム研究など)保護する必要があるため、世界自然遺産に登録すべきである。

宋林華の評価

宋林華(中国科学院地理研究所)中国路南石林は下二畳統栖霞組と茅口組の厚い石灰岩の中で発育し、分布面積は400平方キロメートルあまりに達している。路南石林は主に第一紀の断落紅層盆地——路南盆地の周辺地区に分布している。一部の地域では、紅層が直接に第三紀以前に形成された石牙を覆っているが、一部の地域では、古代カルスト礫岩も分布している。石林、地下河、鍾乳洞は縦で重ね合わせるように統一的に発育・分布しており、完全なカルスト地表地下系統を形成している。路南石林の大部分は土層下と浅層カルスト帯水層に形成され、また土壌流失によって空気中に暴露され、雨や風の風化作用によって改造されたため、その形成原因が複雑で、形態が独特で、構造が複雑である。私が実際に調査した、又は資料を読んで知った国内外の剣状カルストの景観や類似景観と比べて、路南石林は他とは異なる特徴を持っている。路南石林は世界で最も面積が広く、成因が複雑な石林景観である。雲南高原の変遷、古代地理環境の変遷との関連性が最も緊密であるため、路南石林に含まれている地質・地理変遷に関する情報が最も多く、形態が最も壮観で、アクセスが最も便利である。路南石林は中国園林芸術と絵画意識の創作の源である。1982年に中国重点景勝地に指定されてから、景観環境及び様々な地質、地理遺跡、古人類化石、古生物化石などが適切に保護されている。自然遺産登録の条件に基づき、中国路南石林は世界自然遺産の登録条件と基準に満たしていると思う。自然遺産委員会は、自然が数億年にわたって人類に与えた貴重な遺産をよりよく維持するために、中国路南石林を世界自然遺産として登録することを願う。

丁文魁の評価

丁文魁(中国上海同済大学):雲南石林は地質科学に重要な価値があるほか、中国文化の構成部分となり、中国人の美意識の代表の一つとなっている。具体的には、以下の二つの観点から説明できる。

石林の空間的形態は、中国造園芸術の重要な源流である。中国の庭園は、人々の宇宙観の芸術的モデルである。各時期に出現した庭園は、当時の人々の世界に対する見方と審美基準を表している。現存する蘇州の古典庭園はその典型的な代表である。蘇州の古典庭園の主な芸術的特徴は「小中見大」で、即ち、小範囲において少ない材料で、節約された工事量で自然の美しさを表現していることである。蘇州の古典庭園には、石林の姿が至るところで見られる。たとえば:

(1)「立峰」:石林の孤峰に似せている。その造型美の芸術基準は「痩、漏、透、皺」の四文字に纏められる。(2)築山:石林のカルス洞窟に似せて、真に迫っている。(3)横に寝かせて置く石:カルスト地形の石歯に似せて、一つ一つ小石が土から芽を出したように見える。(4)湖の石の護岸堤:曲がりくねっている人工湖の岸辺に太湖石で築いた護岸堤は、土を防ぐ役割を果たすと同時に、三成にも似っている。太湖石とは、水に侵食された石灰岩のことである。これらの手法は、例外なく石林の多彩な空間的造型から栄養を取り入れ、「人で築き上げても、自然に生まれたように見える」という目的を達成している。だから、石林の空間的造型は、少なくとも千年をわたる中国園林の創作風格に影響を与えている。

中国人が石林の美しさを好むのは、人々が自然風景を楽しむ心理的な追求に由来する。中国の哲学は「天人の際」(Margen)に対する探求を重視している。つまり、人類と自然の関係を探求することに力を尽くしている。中国人は「山水」で「風景」を表しているが、風景は一種の限界情報であり、石林はこのような情報の貴重な担い手として、最も素晴らしくて珍しい景色資源である。その理由は:石林は限られている空間の中で、長い地質的歴史の変遷を表現している。このような地質遺跡には大量な情報が含まれ、人々の注目を強く引き付けている。これはまさに中国のラストエンペラーのようである。彼の生涯の盛衰は2500年にわたる中国封建時代の終焉と民主主義時代の到来がもたらした突然な変化と大転換の歴史を表すことができるからこそ、彼は重要な会社歴史の担い手となっている。彼の生涯は映画化され、世界中から注目を集め、その映画もアカデミー賞を受賞した。従って、石林はすでに中国の自然景色の素晴らしい代表になっている。私は、石林を世界自然遺産として登録されることを推薦する。

張耀光の評価

張耀光(中国科学院地理研究所)路南石林は我が国の独特なカルスト地形類型であり、科学、美学と経済における価値が大きい。地形形態が独特な路南石林は、土層下被覆型カルストの発達特徴もあれば、地上流水浸食や溶食作用の特徴もあり、総合的カルスト作用による形態が明らかで、剣状、塔状と屏風状が形成され、マイクロ形態が変化に富んでおり、形态が奇異で多様で、人間や物の形に似ているため、わりに高い観赏価値がある。石林の規模はわりに大きくて、集中的に分布しており、その面積は350平方キロメートルに達している。単体の高さは10~20メートルが一般的で、最高は40メートルあまりに達している。石林は大規模の高大石林であり、集中的に分布し、大石林、小石林、乃古石林と清水塘の三大観光地区を形成しており、観光業の発展に十分な観光資源を提供している。地質、地形の発達段階と変遷過程は明らかである。路南石林は明らかな段階的発育特徴を持っている。高いところに古い塔状石林が散立し、低地の斜面に第二期発達の剣状、屏風状石林が密集し、低地には比較的に若い石林が分布している。石林地区における古い地質から新しい地質への変遷過程も比較的にはっきりしているため、石林の発達進化過程を研究するために比較的に良い科学的証拠を提供している。このエリアには今なお清水塘など広い面積占める原始的な石林形態と比較的完全な多段階の石林が何箇所も保存されているため、石林の発達と進化を研究するためにいい場所を提供しており、高い研究価値がある。石林の発展と保護を調和させる条件を備えている。このエリアには観光開発が進んだ石林景区(大石林、小石林と乃古石林)もあれば、未開発の石林保護区もある。このように、観光業を大いに発展させることで高い経済効果を繕うことが出来るばかりではなく、自然遺産としてその原始的な形態と環境を保存して科学研究に貢献することもできる。そのため、路南石林は科学的にも経済的にも高い価値をもつ貴重な世界自然遺産である。

張寿越の評価

張寿越(中国科学院地質研究所)雲南路南石林は中国の炭酸塩岩地域にある高さ数十メートルから数十メートルにおよぶ石牙と溶食溝から構成される二次カルスト地形類型である。岩層が緩やかで垂直亀裂系統をもつ厚層純炭酸塩岩地層に発達し、中期漸新世以前の小石牙形成段階、中期漸新世及び鮮新世の侵食と紅い風化殻形成段階、前期更新世及び中期更新世の石林形成段階、完新世以来の土壌侵食蝕と石林露出段階を経験し、その後石牙の頂部は降水による溶食作用で改造された。完全に保存された緩やかな高原面において、土層下溶食作用によって形成され、土壌による浸食や暴露及び後期改造を受けた石林及び洞窟、カルシウム沈積ダムなどの現象は、地域における地質発展の歴史、古代の環境に関する情報を大量に記録しており、非常に重要な地学的意義がある。石林は埋蔵された古代カルストから露出するカルストへと成長するモデルである。石林景観は優美な造型と高い美学価値を兼ね備えている。世界各地の剣状カルストと比べて、その分布面積が広く、成因の類型が特殊で、記録した情報が豊富で、しかも類似景観の中で緯度が高いため、中国雲南路南石林は世界で同類景観の典型的な代表として、人類の自然遺産であり、早めに自然遺産に登録されるべきである。

兪錦標の評価

兪錦標(中国南京大学)雲南高原に位置する路南石林は、その分布面積の広大さ、形態類型の完備さ、発達進化の特殊さ、自然造型の奇特さ、環境情報の豊かさは、世界ほかの地域では見られないため、世間の注目を集めている。世界の他の地域の石林と比べて、路南石林は最も完全に発達しているだけでなくて、研究レベルも最も高くて、すでに地質・地形学、カルスト学、気候水文学と環境学などのために重大な貢献をしてきて、そして、今後も上述した学科の重要な理論研究基地である。「天下の奇観」として称賛されている石林は、我が国の畳石芸術の創作の手本と山水画家の霊感の源になっている。石林は華夏文化を育んだだけでなく、全人類の無限大の理想も反映し、地球上で最も美しいところ代表している。間違いなく、大自然の恩恵である石林は、中国人の誇りであり、わが国の宝物でもあり、世界の財産でもあるべき、全人類が共同で継承する遺産である。もし石林が破壊されたり消えたりすれば、それは人類にとって取り返しのつかない損失である。従って、一人一人にこの遺産と自然が人類に与えた貴重な財産を守らせるために、石林を「世界の文化遺産及び自然遺産リスト」に登録することを提案する。

梁永寧の評価

梁永寧(中国昆明理工大学)炭酸塩岩は世界で広く分布しているが、鮮明な特色のあるカルスト景観を形成できる地域が多くない。雲南路南石林は雲貴高原に位置している。二重紀炭酸塩岩は地質変遷の過程で、有利な岩性、構造、地殻運動、気候などの要素が互いに結合して、面積が広く、規模が大きく、形態が多様な石林景観を形成している。雲南路南石林は世界カルスト地形景観の中で独特な地位を占めている。路南石林はとても高い研究価値があるだけでなく、非常に高い美学観賞価値も持っており、ますます多くの研究者と観光者を引きつけている。自然の素晴らしい傑作である石林を、全人類の財産にさせるために、開発すべきだけでなく、さらに保護すべきである。私は、石林が早くユネスコ世界自然遺産に登録されることを熱望し、そのために自分なりに貢献したいと考える。

李玉輝の評価

李玉輝(中国雲南師範大学)路南石林は私が知っているカルストの中で典型的で独特な意味を持つ類型の一つである。路南石林を世界各地のカルストと比べても、路南石林は中国カルストの独特性を持っているだけでなく、世界のカルストの中でも独特である。路南石林は、異なった形態、異なった成因類型、異なった発達段階、異なった形成条件の剣状カルストの組み合わせでり、独特な剣状カルスト類型で世界の他の地域(例えば、マレーシア、パプアニューギニアなど)の剣状カルストと区別されている。路南石林は、溶食痕、溶食溝が発達する独特な組み合わせで、400平方キロメートルの範囲内に分布しており、露出状態が良い。20世紀30年代以来、路南石林に関する全面的で系統的な研究が行われ、その形成発達過程、条件、形成年代、古代地理環境などが既に十分に認識されており、路南石林はすでに世界のカルスト発達モデルの典型的類型の一つとなっている。路南石林はカルストの発達メカニズムを全面的に認識するための不可欠な例であり、新古生代以来のカルストの重要な過程と各地の地質年代におけるカルストの発達段階の組み合わせ、改造、進化を代表している。路南石林は60年代から系統的に開発されて以来、数でに千万人に上る世界各地の観光者と科学、文化、教育関係者が観光・訪問・視察・研究のためにここを訪れ、全世界に広範な影響を与え、人々の心の中の典型的で独特なカルストの代表となっている。路南石林は科学や教育の分野で取って代わることのできない地位を占めている。路南石林は1982年に中国政府によって国家公園(国家級風景名勝区)として認可されて以来、系統的な法律文書と管理組織機構が形成され、国家、雲南省、昆明市、路南県の各級政府、人民代表大会によって可決された開発と保護に関する系統的な計画は、法的効力を持ち、それが実施されることで、民衆は既に良好な保護意識を持っている。路南石林に対して系統的な機能区分を行い、自然生態保護区、旅行観光区、科学考察区、教育模範区などに分けている。現地政府と民衆は、保護と開発、政府利益と現地住民の間の利益関係、経済効果と社会効果や生態環境効果の関係を、すでに正確に処理できている。観光業の持続的発展とカルスト生態環境保護の統一的な基礎が築き上げられている。世界自然遺産の評価準則と基準に基づき、私は雲南路南石林を世界自然遺産に推薦する。

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