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サニ女性の色とりどりのターバン

著者: ソース: 更新:2019-04-28

阿詩瑪の故郷では、成人になった娘がみんなお気に入りのターバンがある。石林の小道にしても、長湖畔の村にしても、圭山の麓にある田野や集落にしても、大畳水の滝のそばの木陰の下にしても、サニ人が住んでいる場所さえあれば、サニ娘の色とりどりのターバンが至るところで見られる。

慶事や外出或は祝祭日になると、サニ娘たちが新しい民族衣装を身に付け、真剣に着飾る。そのうち、ターバンを巻くに費やす時間が一番長い。ターバンを巻くと綺麗に見えるが、巻くには本当に手間がかかり、7、8つの工程を経てやっと完成する。まず、長い髪を高い髷に結び、髷から一束の髪を垂らし、そして「髪竹」を付け始める。「髪竹」は幅5センチぐらいの木片で作られたもので、馬蹄の形をしており、布で巻かれている。「髪竹」の曲げた側を後ろに向けて頭にかけ、垂らした髪をその上に巻きつけてから、「額度磨」と呼ばれる1メートルぐらい布で「髪竹」を頭に巻きつけ、その後、乳白色のビーズのを吊るす。次に、五色の布で飾られたターバンを外側に加え、前と後ろに一つずつ三角形の「蝶々」を挟む。最後に「滑り止め」を巻き、いくら揺らしても落ちないようにターバンをしっかり固定する。サニ娘たちのターバンを巻く過程が人々の目を眩ませるほど目まぐるしいが、彼女たちが秩序だって少しも慌ただしくない。一つのターバンを巻くのに何十分も掛かるのだ。

サニ娘たちが自分のターバンをこれほど大切にするのは、もちろんこの飾りが彼女たちに美しさをもたらしたからである。しかし、そこにはもっと深い意味がある。それは、ターバンに秘められている感動的な物語が彼女たちの心の奥底に最も美しい追求、即ち円満な恋と結婚への憧れをもたらしたのである。

サニ人の間に「圭山の虹」という伝説が伝えられている。

世の中には120本の虹があり、最も大きくて美しいのはサニ人が住む圭山の虹だと伝えられている。この虹はどうやってできたのだろう。昔、「阿娃若茲」という賢い娘と「布達若舒」というハンサムで勇敢な若い男性がいた。彼ら二人は苦難のなかで共に成長し、労働のなかで互いに慕い合うようになったが、その純潔な愛が土司(中国王朝が隣接する諸民族の支配者たちに授ける官職)によって壊された。土司は阿娃若茲のことを気に入って、彼女を自分の物にするために、自分の裕福さを鼻にかけ、牛33匹を駆けつけ、布55匹、酒77壇、貝貨999袋を運んできて、若茲に交換しようとした。しかし若茲の気持ちが揺さぶられることはなかった。彼女は布達若舒を愛する気持ちが確固としていた。残忍な土司は布達若舒に毒手を下し、そして若茲を奪った。土司が薪に火を点けて布達若舒を焼き殺すように命じる時、節操がかたい阿娃若茲は看守を抜け出し、燃え盛る火に飛び込んだ。土司は憎しみで気が狂い、二人を引き分けて燃やしたが、二本の青い煙がたちまち彩雲に変わり再び一つになった。土司はひどく腹を立てて、濃煙で彩雲を追い散らすために、九つのたき火を起こすよう命じた。この時、暴風が突然吹きだし、土砂降りの雨が降り出し、山津波が咆吼するように来て、土司が流された。その後、雨がやみ、晴れた空に虹がかかっている。濃いのは美しい娘の若茲で、薄いのは勇敢な若舒だとサニ人が言っている。それ以来、サニ娘は五色の縞模様をターバンに刺繍して若茲と若舒が化す虹を象徴するようになった。

この美しい伝説により、サニ娘の色とりどりのターバンがいっそう美しくて感動的で、更に詩や絵のような情趣が含まれるようになった。これでサニ娘がターバンを生命のように大切にする理由は理解しやすくなった。これは彼女たちの誇りである。色とりどりのターバンには世代を超えたサニ娘の自由な恋と幸福を求める理想と願望が秘められている。

阿詩瑪の故郷では、数多くのサニ娘のターバンが、煌びやかで美しい虹のように、咲き誇る花のように、幸せな生活を彩っている。このような形のターバンも持つ人は、サニ娘しかいないのだ。

アフター: サニ服飾

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